「B Meets・・・」2
驚いた事にその人影は、シスターのようななりをした少女であった。
「ちょ、ちょっと待ちなさいあなた、こんなところで何をしているんです!」
キキキキイィィィッ
少女は急ブレーキの音がしそうな止まり方をして(いや実際、カイの頭の中でその音は鳴っていた)、彼に向き直ってペコリと丁寧なお辞儀をした。
「あ、こんにちは。それじゃあウチはこれで。この先にいる賞金首が逃げちゃうといけないんで」
「賞金首!?それじゃあお嬢さん、あなたは賞金稼ぎなんですか?」
(賞金首?誰の事だ?)
彼は内心不審に思ったが目の前の驚きのほうが打ち勝った。相手はどう見ても戦いなどできなさそうなか細い手足をしている。
「むう〜。お嬢さんじゃありません、ウチは男の子です!それよりお兄さんはどちら様ですか?」
「なんだって!?・・・いや、失礼。私は聖騎士団・・・じゃなかった、警察機構のカイ=キスク。ここは立ち入り禁止区域です。速やかに退去してください」
「そうはいきません。ウチは一人前になって男の子に戻るんです」
「ここから先は非常に危険です。通すわけには行きません。・・・たとえ、腕ずくでも聞いてもらいます」
「いいですよ、ウチの強さを見ていただければ騎士様も通す気になってくれますから」
(決意は固い・・・か。しかし、その程度では私の信念は打ち破れない・・・!)
「「行きますよっ!」」